マジなコンサルタントによる中小企業診断士試験対策ブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役の”マジなコンサルタント”が、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルスキルをベースに、独自の分析に基づく極めて有用な情報、世に出ていないテクニック論的な情報を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

中小企業診断士に求められる基本能力とは?(13)

「中小企業診断士に求められる基本能力」連載の13回目である。

前回の記事(コチラ)では、「登録養成課程を実施するためのカリキュラム等の標準モデル(以下、標準モデル)」に記載されている「中小企業診断士に求められる基本能力」の内、「戦略的思考力(問題発見・解決力)」、その中でも以下の桃色枠内の「構想力」について書いた。そして「構想力」の説明に当たり、平成24年の事例Ⅱの第4問を題材に具体的な2次対策の話を進めた。今回はその続きである。
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(11)


設問文は、以下の通りであった。

第4問(配点 30 点)
地域における企業ブランドの強化に向けて有効と考えられる B 社のマーケティング・アクションを2つ提案し、それぞれについて 80 字以内で答えよ。ただし、そのアクションの実行により期待される効果についても併せて述べること。



続いて、前回の記事で踏み込まなかった与件文13段落(抜粋)を改めて以下に記す。

(13段落抜粋)
 この課題に対して、5 代目にあたる社長を中心に様々な試みが繰り返されている。社長は、地域に根ざした企業ブランドの強化を目指して、地元 X 市にフォーカスしたマーケティングを開始しつつある。4 代目の会長が行った提携を通じた全国や県内への展開が一巡したことを勘案し、もう一度地元の X 市の消費者との関係強化を図るべきだ、というのがその理由である。なお、2010 年代に入ってからの B 社の売上高の約半額が Y 社・ Z 社との共同開発製品、残りの約半額が X 市内向け製品からもたらされている。そのため X 市の経済低迷や人口減少は、X 市地域と B 社の双方にとっての共通の問題ともいえる。



前回の記事(コチラ)では、設問文のリンクワードをたどって、与件文の該当箇所にたどり着くまでのプロセスをご説明した。今回はその続きである。

まず、与件文の以下の箇所に着目したい。

この課題に対して、5 代目にあたる社長を中心に様々な試みが繰り返されている。社長は、地域に根ざした企業ブランドの強化を目指して、地元 X 市にフォーカスしたマーケティングを開始しつつある


この箇所を見た時点で、あなたは設問を解く上での有効な”新情報”を手に入れたと考えるべきである。それは上記文の下線部である。それが何かと言えば、設問文の「地域における企業ブランドの強化に向けて…」の「地域」が「X市」を指すことが新たに分かったということである。設問文で「地域」と書かれていた要素が「X市」と新たに判明したことは、あなたに設問を解く上での新たな情報がもたらされたことを意味する。

続けてもう少し与件文を見てみる。

4 代目の会長が行った提携を通じた全国や県内への展開が一巡したことを勘案し、もう一度地元の X 市の消費者との関係強化を図るべきだ、というのがその理由である。なお、2010 年代に入ってからの B 社の売上高の約半額が Y 社・ Z 社との共同開発製品、残りの約半額が X 市内向け製品からもたらされている。そのため X 市の経済低迷や人口減少は、X 市地域と B 社の双方にとっての共通の問題ともいえる。



ここからわかることは以下の2点である。

①地元 X 市にフォーカスしたマーケティングを開始しつつある理由は、「4 代目の会長が行った提携を通じた全国や県内への展開が一巡したことを勘案し、もう一度地元の X 市の消費者との関係強化を図るべき」だからであること。

X 市の経済低迷や人口減少、X 市地域と B 社の双方にとっての共通の問題であること(その理由は、B社の売上高の約半額が約半額が X 市内向け製品からもたらされていること)。


ここまでであなたにもたらされた”新情報”に基づき、あなたは次にどのようなアクションへ移るべきか?

それは

「X市」というワードを元に、与件文の他の段落に目を飛ばすこと

である。


その理由は以下のロジックである。

題意は「地域における企業ブランドの強化に向けて有効と考えられる B 社のマーケティング・アクション」
  ↓
設問文の「地域」は「X市」を指すことが新情報としてわかった
  ↓
X 市の経済低迷や人口減少は、X 市地域と B 社の双方にとっての共通の問題である(=B社の問題でもある
  ↓
マーケティング・アクションを定める上では、X市の現状をより精緻に把握してさらなる”新情報”をゲットする必要がある



上記のロジックがあなたの頭に浮かべば、12段落、13段落で迷子になって停滞することはなくなる。「X市」というワードに着目して与件文の他の段落に目を飛ばしてみると、以下の段落があなたの目に入ってくるはずである。

(2段落)
 なお、X 市の主な産業は畜産業、酒造業、陶器製造業などである。2000 年代に入り大規模な陶器工場が撤退するなどの影響もあり、経済的にはやや縮小傾向にあり、それに伴って市内人口も減少傾向にある


この段落に目を飛ばすことができれば、あなたはまた「X市の主な産業は畜産業、酒造業、陶器製造業などである。」という”新情報”を手に入れることができる。

さらに着目すべきは、「経済的にはやや縮小傾向にあり、それに伴って市内人口も減少傾向にある」という文である。この文、どこかで見なかっただろうか?以下を見てほしい。


(2段落)「経済的にはやや縮小傾向にあり、それに伴って市内人口も減少傾向にある

(13段落)「 X 市の経済低迷人口減少は、…」


お?偶然か否か同じような文言が…。

もうあなたにはおわかりだろう。試験委員はあなたが本設問を解けるように、ご丁寧に類似の表現を用いて「この段落に着目しなさいよ」とガイドしてくれているのである。これを「ヒント」と言わずに何と言おう。
※「ヒント」と「ノイズ」については、コチラの過去記事で説明している。本ブログの特徴の一つとして、「サラッと書いていることに重要なポイントが隠れている」ことが挙げられる。宝探しゲームだと思って、しっかりと本ブログを読んでほしい。


今回の記事で筆者があなたに伝えたいことをまとめる。

設問文のリンクワードから与件文の該当段落を特定した後で、更なる新情報が必要となった場合は、その与件文の段落に書かれているワードを起点に他の段落に目を飛ばす

なぜ目を飛ばすかと言えば、更なる新情報をゲットして根拠に厚みを持たせられたり、論点モレを防止できるからである。筆者はこのような作業のことを「与件文のサーフィン」と呼んでいる。「与件文のワード(類似表現含む)」というサーフボードを利用して与件文の波に乗ってサーフィンするかのように目を飛ばすことで、あなたの答案の精度はかなり高まるはずである。


なお参考までにお伝えしておくと、「根拠を離す手法」は試験委員が試験の難易度を高めるために利用する常套手段である。仮に上記2段落の「X市の主な産業は畜産業、酒造業、陶器製造業などである。」という内容が13段落に記載されていたら、本記事で題材にしている第4問の正答率はだいぶ上がることだろう。


今回はこの辺にしておく。続きは次回で。


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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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