マジなコンサルタントによる中小企業診断士試験対策ブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役の”マジなコンサルタント”が、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルスキルをベースに、独自の分析に基づく極めて有用な情報、世に出ていないテクニック論的な情報を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

中小企業診断士に求められる基本能力とは?(Final)

「中小企業診断士に求められる基本能力」連載も15回目を迎えた。本連載もいよいよ今回でFinalである。

今回は、「登録養成課程を実施するためのカリキュラム等の標準モデル(以下、標準モデル)」に記載されている「中小企業診断士に求められる基本能力」の内、「戦略的思考力(問題発見・解決力)」、その中でも以下の桃色枠内の「統合力」について書こうと思う。
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(15)



「統合力」とは文字通り「いくつかの物を一つにまとめる力」のことである。とは言っても、このような辞書的な意味がわかっただけでは試験に活用することはできないので、「標準モデル」に立ち返ってみる。すると、「統合力」は「論理的思考力」と「仮説検証」から構成されていることがわかる。


以下、それぞれについて解説する。


①論理的思考力

論理的思考力に関しては、筆者も多くの記事を発信しているつもりである。以下の過去記事をもう一度読み返していただき、論旨的思考力がどのようなものかを再度確認してほしい。以下の過去記事を上から順に読み返していただくことで、2次試験に必要な「論理的思考力」をおさらいできるはずである。

中小企業診断士に求められる基本能力とは?(4)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(5)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(6)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(7)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(8)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(9)
中小企業診断士に求められる基本能力とは?(10)



②仮説検証

「仮説」の意味を調べると、「ある現象を理論的に統一して説明するために立てられた経験科学上の仮定。その真偽の検証は,仮説から必然的に演繹(えんえき)された諸命題を実験や観察によるテストで確かめることによってなされる。検証された仮説は法則や理論として公認される。(weblio辞書)」と書かれている。

辞書の意味は複雑である…。シンプルに言えば、「目標達成や問題解決に向けた仮の結論」のことである。コンサルタントは膨大な情報を処理した上で、必要な問題解決策をクライアントに提示する必要がある。そのような作業を行う上で、「仮説」は非常に重要となる。

具体例を挙げて説明しよう。
現在、筆者は新たなクライアント先に対する経営コンサルティングが今月から始まり、月末に初回のヒアリングがある。そのヒアリングに向け、筆者はクライアントに以下の資料(主なもの)の提供を要請した。

・経営理念、ビジョン、行動指針等
・中期経営計画
・過去3か年の財務諸表
・過去3か年の管理会計資料

現在、正に上記資料を読み解いている真っ最中なのだが、上記資料を網羅的に、またはただ闇雲に読み込んでいては、いつまでたっても情報収集は終わらない。ではどうするかと言えば、クライアントから資料を受領する以前に、すでに他の手段で様々な情報収集をし仮説設定した上で、その仮説を検証・修正する目的で上記資料を読み込んでいるのである。

仮説に基づいて情報収集して仮説の検証・修正を行っていくことで、効果的に情報を処理することができ、結論に至るまでの時間を大幅に短縮することができる。なぜならば、情報収集をその仮説を裏付けるファクトに該当する部分に限定して行えるためである。


それでは、この「仮説検証」を2次試験のどのようなシーンで活用すればよいだろうか?

それは与件文を読む前の設問文の解釈である。設問文を仮説思考で読むことにより、与件文を読むときにはその仮説を裏付けるファクトに該当する部分にフォーカスして情報収集をすることができるようになる。


例を挙げて説明しよう。

以下は平成28年度事例Ⅰの第1問である。

第1問 配点(40 点)
 業績が好調であった A 社の3代目社長の時代に進められた事業展開について、以下の設問に答えよ。

(設問1)
 当初立ち上げた一般印刷事業などの事業展開によって A 社は成長を遂げることができた。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。

(設問2)
 1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており、A 社の3代目社長が推し進めた新規事業が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。


まずは(設問1)を解釈してみる。

(設問1)
 当初立ち上げた一般印刷事業などの事業展開によって A 社は成長を遂げることができた。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。


<筆者の解釈>
「当初立ち上げた一般印刷事業などの事業展開によって A 社は成長を遂げることができた。」
→因果関係を整理すると、「当初立ち上げた一般印刷事業などの事業展開」⇒「A社の成長」となっている。A社の成長につながっているということは、その題意である要因として「機会×A社の強み(機会に乗じてA社の強みを活かす)」があるのかもしれない(仮説)。「外部環境(機会)」と「A社の強み」を意識した上で、与件文からファクトを見つけ出そう。
※因果関係についてはコチラの記事で復習できる。




続いて(設問2)を解釈してみる。

(設問2)
 1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており、A 社の3代目社長が推し進めた新規事業が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。


<筆者の解釈>
「1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており、A 社の3代目社長が推し進めた新規事業が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。」
→「1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており」「A社の3代目社長が推し進めた新規事業は大きな成果を上げてきたとはいえない」の2点から、以下の2点が仮説として考えられる。
①上記設問文から、A社は学校アルバム事業への依存度体質の脱却を図りたい?
②新規事業が成果を上げていないのは、(1)強みを活かせない事業であった?(シナジー効果がなかった)、(2)弱みがボトルネックとなっている?、(3)機会がなかった?、(4)脅威があった?のいずれか、もしくはそれらの組み合わせかもしれない(仮説)。「外部環境」と「内部環境」を意識した上で、与件文からファクトを見つけ出そう。


以上のように、設問文を解釈する際に仮説を設定し、与件文を読みに行った上でそれを検証することで、効率的に情報を処理することができる。なお、上記はあくまで「仮説の設定」なので、与件文を読みに行った上で仮説が外れる場合も当然あり得る。その場合は与件文を通じた検証結果に基づいて柔軟に仮説を修正することが重要である。当初設定した仮説を決して動かさない(つまり先入観が強い)受験生を見かけることがある。もしあなたに仮説を柔軟に修正できない特性があるのであれば、十分注意してほしい。


「中小企業診断士に求められる基本能力」連載も今回で終わりである。いかがだっただろうか?今回の連載は、「標準ガイド」という基準を元に、あなたが2次試験を突破する上での「最後のピース」を見つけられるように筆者なりに情報を発信したつもりである。この連載があなたの2次試験突破のヒントとなることを強く願っている。今回は本連載の最後なのであなたにお願いである。もしあなたが「本連載が少しでも役に立った」と思われたのであれば、お手数だが以下をポチっとお願いしたい。このポチが多ければ、それを読者のプラスの反応として筆者も受け止めることができるのでとてもうれしい。お手数だが、ぜひご協力いただきたい。このポチが次回以降の記事を書く筆者のモチベーションになる。
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現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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