マジなコンサルタントによる中小企業診断士試験対策ブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役の”マジなコンサルタント”が、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルスキルをベースに、独自の分析に基づく極めて有用な情報、世に出ていないテクニック論的な情報を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

「問題」と「課題」の違い

「御社の目指している姿は○○です。そうすると、△△が現状の問題点です。なので、課題は××ですね。」

いかにも、コンサルタントがクライアント企業に対して話しそうな内容である。


「問題」と「課題」の違いは何か?

受験機関や勉強会における診断士の2次試験対策では、こういった質問が投げかけられるのではないかと推測している。
※筆者は完全独学という非常に淋しい診断士受験生だったため、そもそもどういう会話が繰り広げられているのかを体験に基づいて語ることができない。統計情報がないので根拠はないが、近年はこのような”淋しい受験生”が増えているように感じる。


さて、あなたは「問題」と「課題」の違いがわかるだろうか?

心配することなかれ。コンサルティングファームに入社したばかりの新米コンサルのほとんどが、この違いを理解していない(新入社員の頃の筆者含む…)。


■問題:現状(実際の状態)と理想(求める状態)との差(GAP)
       ※ネガティブに表現される

            (違うもの)

■課題:問題を解決するための達成目標
       ※ポジティブに表現される。


以上が教科書的な説明である。一つ簡単な例を挙げて説明する。

例)
A社は利益が減少している。A社の理想(求める状態)が収益面での成長だとすれば、問題点と課題は、

■問題点:利益の減少

■課題:利益の向上

のようになる。

本件に関して、試験対策上のベタなアドバイスとしては、「2次試験で課題を聞かれた際に、問題(いわゆるネガティブな表現)を書かないように!」と言ったところであろうか。


「問題」と「課題」の違いはご理解いただけただろうか?




それでは、例題を使って理解度を確かめてみよう。

今度は先ほどの例とは違って、「あなたはA君の診断士一次試験合格を支援するマジな顧問コンサルである」という設定の下で、A君をコンサルティングするつもりで真剣に取り組んでほしい。もう一度言う。「A君のマジな顧問コンサルとして真剣に取り組んでほしい」。最後にもう一度。「A君のマジな顧問コンサルとして真剣に取り組んでほしい」。

(例題)
A君は、中小企業診断士1次試験の一発合格(7科目420点合格/700点満点)を目指している。先日受験したT○Cの1次模試(700点満点)の成績が返ってきたので、A君は成績を確認した。すると結果は、7科目合計395点であった。この場合、A君の問題と課題、課題の解決策はそれぞれ何か?顧問コンサルタントとして、A君に提示せよ。

※以下スクロールすると解答例が書かれているが、まずはそれを読まずに自身の頭で考えてほしい。「思考プロセスを踏まずに先に解答を見る」という行為は、試験突破のみに目的を限定した場合には効率的な場合もあるが、思考を鍛えるという意味では大きな弊害となる。

(シンキングタイム 1分)












(解答例)
■問題:合格点(420点)に対して25点不足していること。

■課題:わからない(25点UPに向けた「何か」をすることなのだが…)。
  ※この問題文だけでは課題を設定できない

■課題の解決策:わからない
  ※この問題文だけでは課題解決策を策定できない



インチキ臭い例題だなぁと思われた読者もいるかもしれない。しかし、もしあなたがマジなコンサルタントを目指すのであれば、この問題文の情報だけでは、

①具体的な課題設定ができないこと
②課題設定ができない以上、課題の解決策も定められないこと

の2点に気づくべきなのである。

 
先ほど説明した通り、問題は「現状(実際の状態)と理想(求める状態)との差(GAP)」である。ゆえに、この時点で「合格点に対して25点の得点不足が発生していること」が問題に該当することは容易にわかる。ここはよいだろう。

そこで考えてみてほしい。

25点が不足しているという問題だけで、あなたは本当に課題設定と課題解決策の提示ができるのであろうか?


課題というものは、クライアントが自ら実行・解決できる単位までブレークダウン(詳細化)されていなければならない。そうでないと、クライアントは提示された課題の解決策を自ら実行に移すことができず、その課題と解決策は”絵に描いた餅”になってしまう。

この例題に書かれている内容の範囲では、課題を実行・解決可能な単位までブレークダウンする上での情報が不足している。
例えば、あなたが仮に「総得点を25点UPさせる」を課題として設定したとしよう。それでは、その場合に導き出される課題の解決策は、一体何になるのだろうか?まさか、「努力と根性をつけること」などという精神論的な課題解決策を提示しないだろうかと、非常に心配になる。つまり、この情報だけでは解決可能な単位の課題を設定できないのである。
※余談だが、高度経済成長期の日本のように、右肩上がりで経済が成長している時には、機会損失を防止するために市場カバレッジが重要となる。その場合には”営業の行動量”が重要なファクターとなるのだが、「情報化社会としては未発達であったこと」と「日本人の国民性」の2点を踏まえると、”努力と根性”と”行動量”の間に相応の因果関係があったとも思える。その意味で、当時の営業部門に対して”努力と根性をつけること”という解決策は、むしろ有効だった可能性が高い。但し、コンサルタントがこのような解決策を提示することはあってはならないだろうが…。

筆者は、「マジなコンサルとして真剣にA君の問題、課題、課題解決策を提示してほしい」と申し上げた。それにも関わらず、もしここであなたが「A君の得点が25点不足しているという問題さえ把握できれば、課題の設定と課題解決策の策定ができる」と思っていたのであれば、この時点ではあなたは紛れもなく”インチキコンサル”になってしまうのである。筆者が「真剣に取り組んでほしい」と敢えて3回も言ったのは、あなたがインチキコンサルかそうではないかを確認したかったからである。


次回は続編として、「問題を認識した上で、コンサルタントはどのように課題を解決していくのか?」をご理解いただくために、課題解決の手順(ステップ)に関してご説明することにする。


<雑談>
コンサルティングの実務上では、敢えて「問題」と「課題」を区別して管理しないことも多い(もちろん、その違いを理解した上ではあるが)。そのため筆者に言わせれば、「問題と課題を区別すること」そのものはそれほど大した話ではなく、少なくとも本質論ではないと考えている。もっとも、診断士受験生の立場を考えた場合、2次試験を採点する試験委員が言葉の定義をどこまで厳密に見ているかを知る術がないこともまた事実である。ゆえに、教科書的な説明に準じ、きちんと問題と課題を区別した答案を書いておいた方が、試験上の対応としては間違いなくベターである。


マジコン診断士


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Author:マジなコンサル診断士
現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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