マジなコンサルタントによる中小企業診断士試験対策ブログ

【このブログの説明】
このブログでは、複数社のコンサルティングファームを渡り歩いた現役の”マジなコンサルタント”が、中小企業診断士試験合格に向けたベスト戦略を発信していく。コンサルティング経験に基づく本質的なコンサルスキルをベースに、独自の分析に基づく極めて有用な情報、世に出ていないテクニック論的な情報を公開していく。 読者が真の経営コンサルタントとして活躍できるような一石を世に投じられること、これを私の日々の目標とし、筆者自身もこのブログとともに成長していきたい。

【1次知識の2次応用】シナジーに関する設問であることに気づいてる?

前回の記事(コチラ)では、企業経営理論の「シナジー」に関して触れた。
今回の記事は、過去の2次試験でシナジーに関して問われた設問を題材に書きたい。



以下の平成28年度の事例Ⅰ(コチラ)の第1問(設問2)をご覧いただきたい。

(設問2)
 1990 年代後半になっても売上の大半を学校アルバム事業が占めており、A 社の3代目社長が推し進めた新規事業が大きな成果を上げてきたとはいえない状況であった。その要因として、どのようなことが考えられるか。100 字以内で述べよ。



この設問の題意をシンプルに言えば、「3代目社長が推し進めた新規事業がイマイチだったんだけど、その要因は何?」ということである。

この設問を見た瞬間に、前回の記事で筆者が書いた以下のアンゾフさんの言葉を思い出したいところである。


「多角化を成功させるための条件の1つは、既存の事業と結びつけると効率や効果が十分に発揮されることである。」


この言葉を踏まえて考えれば、「3代目社長が推し進めた新規事業は既存事業との結びつきが弱かった、すなわち強みを活かせなかったのではないか?」という類推にたどり着くことは比較的容易なはずである。もちろんこの時点では類推でしかないため、その根拠(ファクト)を与件文に探しに行くことになる。


本設問の解答を検討する上では、以下のステップを踏むことになる。

①与件文から既存事業が何かを明らかにする
②与件文から新規事業が何かを明らかにする
③既存事業と新規事業を比較分析する
④③の分析を踏まえて「要因」を導出する ※新規事業で既存事業の強みを活かせているかをまず確認


以上のステップを踏んで解答を検討すると、この設問に対する解答の骨子は、「新規事業が既存事業事業の強みを活かしにくかったことにより、経営資源が分散化してしまったことが要因である。」という方向性になるはずである。あとは与件文のワードを活用しながら具体的要素(強みの部分)を付け足し、100字以内で答案を構成すればよい(ぜひあとで実際に与件文を読んで確認してほしい)。上記前提で考えれば、本設問は事業間のシナジー効果に関わる設問であったと考えられる。
※本事例では、第1問の設問1でA社の成長要因が問われている。成長要因の中にA社の強みが含まれていることをあなたが認識していれば、設問1で解答した要素(強み)を答案の構成時に活用し、より効率的に答案を構成できることに気づくことができるだろう。




少し古い事例になるのだが、平成21年度事例Ⅰ(コチラ)をあなたは解いたことがあるだろうか?この事例は菓子メーカーのA社がF社を買収するというストーリーであった。本事例も実はシナジーに関して問われていたことにあなたはお気づきだろうか?

それは第5問である。


第5問
 現在、A社は、地元市場の不振と、景気低迷に伴う大都市圏事業の縮小といった厳しい経営状況に直面している。急速な業績回復が期待できない中で、短期的に売り上げを増進させるための具体的施策について、中小企業診断士として助言を求められた。どのような助言を行えばよいか、150字以内で述べよ。


第5問は多くの受験生が対応に困った難問である。
何を書けばよいか全く思いつかず、設問文「短期的に売り上げを増進させるための具体的施策」を問われていることに引きずられ、多くの受験生がマーケティング的な答案を書いてしまった設問であった。このような設問であるため、受験校の模範解答も見事にバラついていた。もちろん、本事例が組織事例である以上、マーケティング的な答案を試験委員が期待しているはずがない。


本設問は、試験委員が一体どのような解答を期待しているのか、その意図が読みづらいことは事実である。しかし、①A社がF社を買収したというストーリー、②組織事例であることの2点から、本設問は「企業間のシナジー効果」に関して問われていたと筆者は推測している。


やっかいなのが、設問文にある「短期的に売り上げを増進させるための」という制約である。「シナジー効果」と「短期的」という言葉が一見するとマッチしない感覚をもつことから、シナジー効果をひらめいたとしてもその方向性の答案は書きにくく、受験生を一層混乱させている。


筆者は、前回の記事で以下をご説明したのを覚えているだろうか?

●時間軸の概念
・動的シナジー:組織的な学習効果を通じて、時間の経過とともにシナジー効果が大きくなるもの(経験効果等)
・静的シナジー:時間の経過と関連しないシナジー(新規販路開拓等)
※両方のシナジーを創造できる戦略展開が望ましいが、どちらかと言われば動的シナジーを創造することを目指すべき


もし上記説明で「ハッ」としたあなたには、その時点で本設問で試験委員が問いたかったことがわかるはずである。

まあ、ぶっちゃけて言えば、本試験の80分という短時間の中でこの第5問をきちんと解答できた受験生はほとんど皆無だったと思われる(正直言って、筆者が本試験場で本事例を受験していたら、上記の思考プロセスをきちんと踏んで、試験委員の意図する答案を構成できるという絶対的な自信があるわけではない)。その意味で、本試験においては本設問はディフェンシブに挑むべき設問であり、どうやって0点を回避するかという戦略で答案を構成することの方がより重要であったとも言える。しかし1次知識をしっかり活用できるレベルまで鍛錬を積み重ねていた受験生は、ひょっとするとサラッと得点をかっさらっていたのかもしれないとも思える、そんな設問である。



う~む、今回は少し書きすぎたかもしれん。

え?書きすぎも何もないだろう。読者のためにもっと書けよって?

無論、あなたがマジなコンサル診断士になることをサポートしたいというのが筆者の基本スタンスなので、あなたのためになることはすべて書きたいとは思っている。しかし筆者はそれ以上に、「誰でも見れるインターネットという公開の場に本質的な情報を流すことの弊害」をむしろ気にしているのである。

え?弊害って何かって?

あなたが挑むべき相手(試験委員)が現時点で本ブログを見ているか否かに関わらず、少なくともインターネット上に公開することは、試験委員が本ブログを見る環境は整ってしまう、つまりあなたの闘う術を晒す環境を自ら整備してしまうことを意味する。もしまかり間違って、あなたが挑むべき相手がそのような情報にアクセスするようなことがあったとしたら、相手はやり方を変えてくるかもしれない。このことが弊害だと言っている。

え?その可能性は低いだろうって?

そんなことは筆者も十分わかっている。
確かに発生可能性は低いかもしれないが、筆者はむしろ、まかり間違ってそのリスクが顕在化した場合の影響度の方をより重視しているのである。ここ何年かにおいても、受験生に気づかれないように相手は小刻みに様々な手段で手を変えている、そのように筆者は感じている。だからこそ、クローズドな環境で有料コンテンツをご用意しているのである。そのような筆者の意図を十分ご理解いただけると幸いである。


マジコン診断士


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Author:マジなコンサル診断士
現役コンサルタント。中小企業診断士試験独学ストレート1発合格。モットーは卓越した本質的スキル・知恵に基づく”マジなコンサル診断士”であり続けること。
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